2011年4月22日金曜日

「東日本大震災」による介護職員等の派遣にかかる費用の取扱について

厚生労働省は4月15日、全国都道府県・指定都市・中核市の災害救助主管および民生主管宛に「東日本大震災による社会福祉施設等に対する介護職員等の派遣に係る費用の取扱について」を発出した。

介護職員等の派遣については、同省はすでに事務連絡を行っているが、今回改めて、派遣職員にかかる費用の取扱いについて整理している。

■社会福祉施設等への派遣
1)費用支弁対象について
ア 人件費
介護職員等の派遣要請を行った社会福祉施設等(以下、「派遣要請施設」という)に対しては施設種別毎に介護サービス費、自立支援給付または措置費(運営費)(以下「介護サービス費等」という)が支弁されている。定員を一時的に超過して要介護者等を受け入れた場合、当該超過人数分に対応した介護サービス費等が支弁されることになる。そのため、派遣職員にかかる人件費については、派遣要請が介護サービス費等から支払うことを原則とする。
イ 旅費等
介護職員等の派遣に要する旅費及び宿泊費(実費)は、災害救助費から支弁される。

2)支給・清算の方法について
ア 人件費
派遣要請施設の当面の負担を軽減するため、介護職員等を派遣した施設(以下、「派遣元施設」という)が立替払いをすることを原則とする。なお、人件費の金額及び精算方法等については、派遣元施設と派遣要請施設間の協議により、決定することとなる。
イ 旅費等
災害救助法に基づき、介護職員等の派遣後に、派遣元施設がその施設の所在都道府県を通じて派遣要請施設の所在被災県に請求し、清算することとなる。このため、派遣元施設で立替払いをすることを原則とする。
なお、災害救助費の求償は都道府県間で行われることになるため、可能であれば、派遣元施設の所在都道府県において立替負担をしていただくほか、清算に関しても、派遣元施設の所在都道府県において一括して派遣要請施設の所在被災県との協議を行うなど、派遣元施設の過度な負担とならないよう、特段の配慮をお願いする。

福祉避難所への派遣(社会福祉施設等で避難者を受け入れている場合を含む)
1)費用支弁対象について
ア 人件費
福祉避難所への介護職員等の派遣に要する人件費(実費)は、概ね要援護者(原則として、身体等の状況が社会福祉施設等へ入所に適する程度の者(要介護者等)は除く)10人につき1人の相談等に当たる介助員等の配置に要する経費として、災害救助費から支弁される。要援護者の状況等に応じて介助員等の配置数については、柔軟に対応して差し支えない。なお、支弁対象となる避難所は、あらかじめ福祉避難所として指定されている避難所に限らず、当該要援護者が避難している場合(社会福祉施設で当該非難者を受け入れている場合を含む)でも、福祉避難所として扱うことが可能。
イ 旅費等
福祉避難所に対する介護職員等の派遣に要する旅費及び宿泊費(実費)は、災害急ぞy費から支弁される。

2)支給・清算の方法について
災害救助法に基づき、介護職員等の派遣後に、派遣元施設がその施設の所在都道府県を通じて派遣要請施設の所在被災県に請求し、清算することとなる。このため、福祉避難所への派遣を要する人権費及び旅費等については、派遣元施設で立替払いをすることを原則とする。
なお、災害救助費の求償は都道府県間で行われることになるため、可能であれば、派遣元施設の所在都道府県において立替負担をしていただくほか、清算に関しても、派遣元施設の所在都道府県において一括して派遣要請施設の所在被災県等との協議を行うなど、派遣元施設の過度な負担とならないよう、特段の配慮をお願いする。

3)留意点
避難所に避難している要援護者のうち身体等の状況が社会福祉施設等への入所に適する程度の者(要介護者等)に対して、緊急に入所できる施設等が確保できない場合や在宅サービスの提供体制が整わない場合は、上記で避難所に配置された介助員等にひょり対応することが可能となる。この場合、早期に社会福祉施設等への入所や在宅サービスの利用等への支援を行うようお願いする。
更に、今回の災害では、社会福祉施設等自体が被災し、やむを得ずその場所に施設利用者や職員がとどまる形で避難している状況が想定される。この場合についてもその場所を福祉避難所として扱うことが可能となる。

その他
福祉避難所として避難者(社会福祉施設等の入所者は除く)を受け入れている社会福祉施設等は、避難者に対して食事等の提供、被服・寝具等の支給等を行った場合、これらの経費についても災害救助費の対象となる。費用の請求については、所在地の都道府県または市町村に行う。

見守り新鮮情報 第107号

見守り新鮮情報 第107号                 平成23年4月15日

◇発行:独立行政法人国民生活センター◇

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震災に便乗した義援金詐欺に注意!
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事例1
町会の世話役の名前を出しながら「義援金を集めている」と言う人が家に来て、
断ったのに「Aさんは10万円、Bさんは100万円出した」などと言って、なかなか
帰ってくれなかった。その後、外で待っていた仲間と「うまくいかない」など
と話していた。詐欺ではないか。(60歳代 男性)

事例2
女性の二人組が、バス停で並んでいる人達に対し順に紙の箱を差し出して被災
者支援のお金を集めていた。こそこそとした態度であやしかった。(60歳代 
女性)

事例3
大手新聞社に似た名称を名乗り、震災の寄付集めに訪問してよいかと電話があ
った。信用できるか分からないので断ったが不審だ。(80歳代 女性)
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<ひとこと助言>
☆被災者支援の募金を装って金銭をだまし取る義援金詐欺と疑われる相談が寄
せられています。
☆事例以外にも、市役所などの公的機関や公的団体をかたるケースもみられま
す。
☆すべてが義援金詐欺とは限りませんが、個別に募金を求められた場合などは、
注意が必要です。募金先が信頼できる団体かどうか、必ず確認するようにし
ましょう。
☆少しでも不審に感じたら、すぐに応じずに、最寄りの警察に相談するように
しましょう。

イラスト入りリーフレット(PDF形式)は国民生活センターホームページ
http://www.kokusen.go.jp/mimamori/mj_mailmag/mj-shinsen107.html
※リーフレットの文面はメールマガジンと同じものです。
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本情報は、都道府県等の消費者行政担当部署等からの情報をもとに編集・発行
しています。

●全国の消費生活センター等の相談窓口
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