2009年12月18日金曜日

認知症講座 夢の架け橋

「認知症講座・夢の架け橋」は、5百万人といわれる認知症予備軍の方々、その家族の方々へ認知症の知識を広げてもらうために開催されます。介護経験のある橋幸夫さんとともに、楽しく、認知症の知識を広げていきます。
2010年1月19日(火)開場:17時30分、 開演18時

詳しくは↓
http://www.dlbf.jp/index.html


<レビー小体型認知症について>

認知症は、もの忘れのほか、時間や場所がわからなくなったり、だんだんと身の回りのことができなくなったりする病気です。
認知症の種類は、原因になる病気によって70種類くらいに分けられますが、そのなかで多いのが、①アルツハイマー型認知症、 ②レビー小体型認知症(DLB)、 ③脳血管性認知症です。それら3つを総称して、“三大認知症”とよばれています。

レビー小体型認知症(DLB)は、1976年、小阪憲司氏(横浜ほうゆう病院院長、当会顧問)が最初に発見した病気で、近年、世界中で注目を集めるようになった認知症です。わが国では、現在、約50万人の患者さんがいると推計されています。

レビー小体は、異常なたんぱく質が脳の神経細胞内にたまったもので、主に脳幹(のうかん)に現れるとパーキンソン病になり、さらに大脳皮質(だいのうひしつ)にまで広くおよぶと、レビー小体型認知症(DLB)になります。ただし、原因は今のところ十分にわかっていません。

レビー小体型認知症(DLB)には、特徴的にあらわれる症状があります。
初期には、もの忘れとともに、具体性のある幻視(げんし ネズミが動き回っている、子どもがベッドの上にいるなど)がみられます。それに伴って、妄想(もうそう)や異常な行動があらわれることもあります。
日や時間帯によって、頭がはっきりしている状態とボーッとしている状態が入れ替わり起こるのも特徴です。
手足や筋肉のこわばり、動きの鈍さ、小股歩行(こまたほこう)、無表情など、身体的症状をきたします。これらはパーキンソン症状といわれるものです。

レビー小体型認知症(DLB)は、アルツハイマー型認知症や脳血管性認知症などと誤診されたり、単なるパーキンソン病と診断されたりすることが少なくありません。
 そのため、適切な専門医を見つけ、早期に治療・対応をすることが何よりも大切です。

レビー小体型認知症(DLB)の治療方法はまだ見つかっていませんが、アリセプトとよばれる薬は、認知障害や異常行動に有効とされています。
また、パーキンソン症状に対しては、レボドパなどの抗パーキンソン病薬を用いるのが効果的です。

レビー小体型認知症(DLB)に特徴的にあらわれる幻視は、実際に存在しなくても、本人にとっては正に“現実”です。したがって、「錯覚です」「そんなものいませんよ!」などと否定するよりも、本人の言葉を受け入れて、安心させることを第一に考えて対処するのがよいでしょう。
また、パーキンソン症状によって転倒などを生じることがありますので、事故にならないように、すべりやすいものやつまずきやすいものをなくすなど、家の中の環境を整えることも必要です。

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